睡眠時無呼吸症候群(SAS)治療装置メーカーである豪レスメド社製の最新型の持続陽圧呼吸療法(CPAP)「S8シリーズ」が2月に入って発売された。患者の呼吸パターンに合わせて、治療に必要な送気圧力を自動的に調節するのが新機能の一つ。同社のCPAPは帝人ファーマを通じて販売されていたが、今回からフクダ電子も加わった。販売網を広げることで、日本市場のさらなる開拓を目指す。
フクダは「S8レスポンド」の商品名で3日から、帝人ファーマは「オートセットC」として13日から販売を始めた。
SASは気道の閉塞などの原因によって、睡眠中に呼吸が止まることで、起床時の頭痛などを引き起こす。潜在患者数は、人口の2%である200万人といわれている。
S8シリーズは患者の呼吸パターンに合わせて、治療に必要な送気圧力を自動的に調節するほか、医師がカードで稼働条件を設定できるため、診察時に患者が装置本体を持参する必要がなくなる。カードから機器の稼働状況をダウンロードして患者指導を行え、治療が継続しやすくなることが期待されている。
帝人ファーマでは、3年後のSASの診断及び治療装置の市場を150億円と予測しており、新製品の投入によって、50%超のシェアを目指している。
フクダ電子では、レスメド以外にタイコヘルスケアなどと契約して幅広い製品展開によって、トップシェアを目指す。