キッコーマンが販売する健康食品素材「ソイアクト」の輸入原料の一部に、殺菌目的と思われるガンマ線が照射された可能性があることが判明し、当該輸入原料を使用した商品の自主回収を始めているが、同社は同時に同社が原料を販売した企業などにも回収を呼びかけており、既に製薬企業などにも影響が及んでいる。
5日現在で、同素材を原料とした健康食品を販売するキッコーマンのほか、資生堂、ファンケル、第一三共ヘルスケア、ノエビア、森下仁丹、ロート製薬、田辺製薬も当該製品の回収を始めたが、今後も回収を打ち出す企業数は拡大する見通し。
キッコーマンによると、問題の健康食品素材「ソイアクト」は、大豆発酵抽出物を主成分とする健康食品用の素材。その原料を仕入れた米国企業から、出荷した原料の一部にガンマ線が照射されていた可能性があるとの指摘を受けた。日本ではガンマ線照射は、馬鈴薯の発芽防止目的にしか認められていない。「ソイアクト」の原料の一部に照射された可能性のある線量は、WHO(世界保健機関)などの「合同専門家委員会」が、健康に影響を及ぼさず安全であるとする基準の範囲内という。
回収製品についての詳細は各社のホームページで確認できる。