サノフィ=「コンプラビン配合錠」はチエノピリジン系抗血小板剤プラビックスの有効成分クロピドグレル75mgとアスピリン100mgを配合した経口剤。経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患のうち急性冠症候群、安定狭心症、陳旧性心筋梗塞を適応症とし、PCI施行中や施行後の心血管イベント防止を目的とした二剤抗血小板療法(DAPT)に使用する。
PCIを実施している虚血性心疾患487例を対象として同社が調査したところ、服用している薬剤は平均1日7・5種類で、約3割がDAPTを目的として処方された薬剤を飲み忘れた経験があった。
バルーンによる血管拡張や拡張を維持するステントを留置するPCIによって血管内壁が傷つくと、組織が正常に戻るまで血栓症などの心血管リスクが高まるため、チエノピリジン系抗血小板剤とアスピリンを投与するDAPTが日米欧のガイドラインで推奨されているが、いずれか一剤の未服薬が心血管リスクをさらに増加させることも報告されている。
コンプラビンはPCI後に推奨されているDAPTを1剤で可能にする薬剤として開発。服薬アドヒアランスの向上を通じて生命予後を改善する。