重症度の高い関節リウマチ(RA)患者に「アクテムラ」(一般名:トシリズマブ)とメトトレキサート(MTX)を併用することで、RAの評価基準であるACRを有意に改善するという第III相試験結果が、欧州リウマチ学会で発表された。
試験は、MTXの効果が不十分な中等度から重症の活動性RA患者623例に対して、MTX週1回投与に加え、アクテムラ4mg/kg投与群、アクテムラ8mg投与群、プラセボ投与群に無作為に割り付け、ACR改善率を評価した。
その結果、プラセボ群ではACR20%改善率が26.5%であったのに対して、4mg/kg群が47.9%、8mg/kgが58.5%。根治に近い状態であるACR70%改善率がプラセボ群では2.0%であったのに対して、4mg/kg群が12.2%、8mg/kg群が22.0%だった。
副作用の発現率は、3群間で差は見られなかったという。
日本では、RAの適応は承認申請中。