【新製品】外用疥癬治療薬「スミスリンローション5%」、8月22日に発売 クラシエ製薬

2014年07月14日 (月)

 クラシエ製薬=住友化学と共同開発した外用疥癬治療薬「スミスリンローション5%」(一般名:フェノトリン)を8月22日に発売する。

 疥癬は主にヒゼンダニが皮膚角質層に寄生して発症する皮膚感染症。特異的な皮疹と痒みを伴い、免疫力が低下している状態で感染すると角化型疥癬と呼ばれる重症型になることがある。主に肌が直接触れ合って感染し、特に重症型は感染力が極めて強く、集団発生を防ぐための感染対策が求められている。

 治療薬としては保険適用されているものに内服薬のイベルメクチンと外用薬のイオウがあるほか、未承認・適応外でγ‐BHC、安息香酸ベンジル、ペルメトリンなども使用されている。ただ、内服薬は基礎疾患を有する患者に使用上の制限があり、外用薬は市販製剤のないイオウに限られ、用法が塗布・洗浄を頻回に繰り返す必要があるために患者や医療従事者の負担が大きい。

 フェノトリンは住友化学が開発した駆虫効果を有する化合物で、家庭用殺虫剤や一般用医薬品の原薬として使用実績があり、有効性と安全性の評価も高いために日本皮膚科学会から薬剤開発が期待されていた。

 クラシエ製薬と住友化学が2009年12月に提携を合意して開発に着手し、今年3月に承認を取得した。

 通常、1週間隔で1回1本(30g)を頸部から足底までの皮膚に塗布し、12時間以上経過した後に入浴やシャワーで洗い流す。



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