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大和薬品は4月から、同社オリジナル素材である米ぬかアラビノキシラン誘導体を用いた健康補助食品「バイオブラン」シリーズの新製品「バイオブラン250」を、これまでの薬局ルートに加え一部ドラッグストアを通じて発売を開始した。
同社では、人が古来より食してきた素材を起源として用い、それらが秘める生理機能をバイオサイエンスで最大限に引き出す製品開発に取り組んでおり、「バイオブラン」はその代表的製品。米ぬかから取り出した水溶性食物繊維(ヘミセルロースB)に、シイタケ菌(DAIWA‐A95菌)の消化酵素を作用させて活性を高めた素材が“米ぬかアラビノキシラン誘導体”で、酵素分解前のヘミセルロースB(アラビノキシラン)とは異なる構造を持つことで、積極的な健康維持に役立つよう調整されている。
「バイオブラン」は日本を含めアメリカ、ヨーロッパなど世界9カ国で製法特許を取得し、30カ国で販売実績がある。国内外の大学や医療機関・研究所などとの共同研究を重ねてエビデンスの蓄積に努めており、その信頼性から主にクリニックルートで10年以上のロングセラー商品となっている。特に最近では、米ぬかアラビノキシランに免疫能力を強化・調整する働きがあるという報告が増えているという。
1袋にバイオブラン1000を含有する「レンチンプラス1000」(顆粒タイプ)と、バイオブランに月見草種子油を配合した「レンチンプラスガンマー」(ソフトカプセルタイプ)があるが、「利用者から粒タイプを望む声も多かったため、要望に応えるため打錠成型した粒タイプをシリーズに加えた」(営業部本間氏)もの。
新製品の「バイオブラン250」は、1粒当たりバイオブランを250mg含有し、健康維持のための摂取目安は1日204粒。税込み希望小売価格は50粒6825円。バイオブラン配合製品は派手な宣伝はしていないにもかかわらず、医療関係者の勧めや口コミで広がってきた実績がある。同社では「バイオブラン250についても相談重視の薬局、ドラッグストアを通じて新たな顧客づくりを期待している」(本間氏)としている。
【生活習慣病対策で「NKCP」も注目】
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このほか精製ナットウ菌培養物NKCPを用いた製品「エヌケイシーピー」も、医療関係者の関心が高まっている。日本の伝統的な発酵食品である納豆の有用性に着目し、同社の培養・精製技術(製法特許)により納豆菌の作り出す特徴的な蛋白質「バチロペプチダーゼF」を含む培養物を集めて粉末化した健康食品素材がNKCPで、新しいタイプのナットウキナーゼとして国内外の注目を集めている。
同社研究開発部の加藤久宜部長は「NKCPはナットウキナーゼとは違うものであることを認識してほしい」とする。血液流動性改善についてのヒト試験で、NKCP摂取時の血液粘度の変化を見ているが、血栓を形成しにくくする作用、血栓を溶解する作用、そして血液粘度を低下させる作用(特許出願中)が示されているという。
NKCPはラット等での安全性試験も各種行われているほか、ヒトでも12週間の長期摂取・過剰摂取を調べており、安全性が確認されている。特に機能性食品としての応用が期待されるのが、血栓を作らせない予防機能で、「生活習慣病全般の予防だけでなく、冷えや肩こりの改善など、食品素材として大いに期待される素材」(加藤氏)としている。