住友スリーエムは、医薬品や食品業界向けに製品の不正開封や内容物の抜き取り、すりかえを防止する封かん用テープ(製品名はスコッチ開封検知テープNo.620)を新発売した(写真)。ポリプロピレンフィルムとゴム系粘着剤の間に特殊なパターン印刷を施しており、一度貼り付けた後に剥がすと印刷層が被着体に転写するので剥がしたことが分かり、張り直しができない。
テープには社名や製品のロゴ、イラスト、写真など5色までの多色印刷が可能。テープ幅は12、15、18、24mm幅の4種類で、いずれも標準は50m巻きの長さ。価格はデザインや色刷りの多さで異なってくる。
用途としては医薬品以外にも化粧品、高級ブランド品等の不正開封防止、機密文書の封かん用途と幅広いが、同社では「医薬品の包装材、封かんに関する条項は薬事法で明示されており、業界団体では医薬品個装箱の封・密閉性の確保に関する自主ガイドラインに基づいた実施を加盟社に求めるなど、医薬品企業間では開封検知テープへのニーズが高まっていた」という。
住友スリーエムでは、従来からも医薬品業界向けには段ボール封かん用テープでの実績があるが、今後は軽包装市場においても顧客ニーズに対応した製品ラインの拡充を目指す。