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【厚労省】グリセリン浣腸で安全対策検討

2007年11月08日 (木)

関連検索: 厚生労働省 グリセリン浣腸 安全対策 医療ミス

 厚生労働省は、グリセリン浣腸の直後に患者に発現する低血圧など体調不良について、安全対策を検討することになった。医薬品や医療機器そのものに起因する医療ミスの防止策を検討する厚生労働省の「医療安全対策検討会議」医薬品・医療機器等対策部会が、その対策が必要と認めたことを受けたもので、今後、医薬品医療機器総合機構と具体策を検討する。

 このケースは、日本医療機能評価機構が収集したもので、調査の結果、対策が必要だとして、厚労省を通じて対策部会に報告した。

 それによると、手術当日の患者に対し早朝にグリセリン浣腸120mLを施行したところ、トイレで排泄注に倒れた。その時は血圧は70mmHg台で、返答もできなかったという。また、他のケースでは、排便後、立ち上がった直後に「何か変だな」と言い、壁にもたれるように尻餅をつき、意識朦朧、顔色不良、冷や汗が認められたとのこと。

 総合機構側は「グリセリン浣腸に限らず、浣腸による強制排便時には、迷走神経反射による血圧低下、ショックが起こる可能性がある。浣腸という手技に伴う有害事象と考えられ、注意喚起が必要と考えられる」と分析。対策部会は追認した。

 同省医薬食品局安全対策課は、グリセリンそのものに起因するものなのかどうかを検討した上で、必要な対策を打ち出す方針。

 グリセリン浣腸の添付文書には、強制排便により衰弱状態を悪化させ、ショックを起こすおそれがあるとして「全身衰弱の強い患者」は禁忌。副作用には「血圧変動」の記載がある。

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