【新製品】運動時などの足のつり改善薬‐「コムレケア」にゼリータイプ 小林製薬

2017年09月29日 (金)
コムレケアゼリー

 小林製薬は、漢方処方の芍薬甘草湯が筋肉の収縮を抑えて、痛み・こわばりを鎮めていく漢方内服薬「コムレケア」の新剤形として、水なしでその場ですぐに服用できるゼリータイプの「コムレケアゼリー」(第2類医薬品)を新発売した。こむらがえりなど筋肉の急激な痙攣を伴う痛みに効果を発揮する錠剤タイプの「コムレケア」を2010年から発売しているが、「足がつった時にすぐに使用できるものが欲しい」という生活者ニーズに応え、開発したという。

 足のつり(こむら返り)は、筋肉が過剰に収縮してしまうことで局所的に痛みが発生する現象で、運動神経から筋肉に“収縮”する指令が伝わると、筋肉組織の細胞中にカルシウムイオンが入り込み、細胞の外にカリウムイオンが流出する。この流入と流出で電位に差が出ることで、筋繊維が興奮して筋肉が収縮する。足のつりは、何らかの原因で神経からの収縮の指令が過剰に伝えられることで起こると考えられている。

 近年、マラソンやランニングはその手軽さから、シニア層も含めて趣味とする人々が増加傾向にある。こうしたマラソンレースで完走を目標とするランナーにとって、特に30kmを過ぎたあたりから急にペースダウンしてしまう、足がつって動けなくなるという不安も多いという。同社では、マラソンランナーに従来品を実際に試用してもらったが、アンケート調査からは錠剤という点や水が必要であることなど、服用しにくさへの不満があることが明らかとなった。

 「コムレケア」に配合されている芍薬甘草湯は、「芍薬」と「甘草」の2種類の生薬によって構成され、これらの相互的な働きで筋肉組織細胞のイオンバランスを正常にすることで、過剰な神経伝達を遮断し、筋肉の過剰な収縮を抑えて、足のつりを改善する。新剤形の「コムレケアゼリー」は、従来品の錠剤タイプと比較すると、3分の1以下の時間で形状が崩壊する。さらに、水なしで素早く飲むことができるのも大きな特徴。

 成人(15歳以上)1回1包(10mL)を1日3回服用する。税別希望小売価格は4包1000円。



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