武田薬品は10日、米大手バイオ企業「ミレニアム・ファーマシューティカル社」を約88億ドル(約8900億円)の現金で買収すると発表した。武田薬品の米子会社がミレニアム社の株式公開買い付けを1株当たり25ドルで実施し、完全子会社化する。ミレニアム社の買収は、出遅れていた癌領域の強化を果たす過去最大の投資となる。
同日夜に会見した長谷川閑史社長は、「過去にない巨額の投資であり、これまでの歴史の中でも重要な意味を持つ」と強調。「今回の買収が将来の持続的成長に大いに貢献するよう総力を結集して取り組んでいきたい」と癌領域のリーディングカンパニーに挑む強い決意を示した。