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シェリング・プラウは7月22日、国内初となる高インスリン血性低血糖症治療剤「アログリセムカプセル25mg」(一般名:ジアゾキシド)を発売した。
高インスリン血性低血糖症は、膵臓からインスリンが過剰に分泌され、低血糖症状が出現する疾患で、主に新生児や乳幼児で発症がみられている。
発症頻度は国内で年間約30例ほどだが、早期に適切な治療を行わなければ死につながる恐れがあり、発育遅延や知能障害、運動障害が残ってしまう可能性も高い。
「アログリセム」は、1960年に米国シェリング・プラウで開発されたベンゾチアジアジン誘導体のジアゾキシドが有効成分で、膵臓β細胞からのインスリン分泌を抑制することで血糖を上昇させる。血糖上昇に対する評価では、87%(62/71例)の有効率が得られており、長期に使用可能な唯一の高インスリン血性低血糖症治療剤。
世界では、76年に米国で承認され、30カ国以上(カプセル剤は9カ国)で承認されている。日本では05年4月27日に厚生労働省の「未承認薬使用問題検討会議」で早期承認申請が要請され、今年4月16日に承認された。薬価は1カプセル251・80円。
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