内閣官房は10日、政府の国家戦略会議に、医療イノベーション5カ年戦略の中間報告を示した。目玉となる“創薬支援機構構想”については、医薬基盤研究所を中心とした「創薬支援ネットワーク」を2014年度に構築することを目指して今年度から取り組みを開始し、13年度中に連携基盤の構築や研究指導・助言機能を強化する方向性を打ち出している。
5カ年戦略は、政府の医療イノベーション会議で決定した上で、6月初旬に取りまとめる予定の「日本再生戦略」に反映させる。
中間報告では、新薬実用化までの段階を「基礎研究」「応用研究」「臨床試験」「審査・承認」「保険適用」に分類している。このうち、創薬支援ネットワークは、「応用研究」を強化・支援するためもの。基盤研が中心となって大学や企業などとネットワークを作り、国内の有望技術を選んで応用研究を実施し、企業の実用化につなげる。