富士フイルム富山化学は、mRNA医薬などに用いる脂質ナノ粒子(LNP)製剤の初期開発治験薬を製造する設備を導入する。来年2月から同設備を活用した受託製造サービスを始める予定だ。富山県にある富山研究開発センター内の既存の治験薬製造施設に導入するもので、富山第二工場の中規模製造施設も活用することで、非臨床試験から臨床試験への移行を支援し、mRNA医薬などの開発の加速を後押しする。

新設備を導入する建屋
LNP製剤は、不安定なmRNAなどの核酸を包み込み、必要な細胞に送達する。機能を発揮するには、標的細胞への送達、細胞内での薬剤の放出、血中での濃度などに合わせた設計が必要になる。そのためCMC開発や治験薬の製造を迅速に行うことが研究開発のスピードアップのカギとなる。
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