島津製作所は11日、京都大学と社会課題の解決に資するイノベーションおよび新事業の創出と、グローバルな高度人材育成を目的とする包括連携協定を締結したと発表した。両者は2022年、3カ年の包括連携契約を締結し、ヘルスケアやグリーンにおける事業テーマ探索、共同研究などに取り組んできた。今回、従来の協定を発展させて新たな包括連携協定を結び、島津が目指す四つの社会価値創生領域(ヘルスケア、グリーン、マテリアル、インダストリー)に研究対象を拡大すると共に、文理融合の共同研究を強化する。契約期間は5年間。
新たな包括連携では、これまでの「社会課題の解決に資する革新的な技術の獲得及び新事業の創出」「新事業を社会実装する人材の育成」の取り組みに加え、新たに「未来社会を切り拓く卓越研究推進プロジェクト」「データ活用による社会価値創出プロジェクト」を始める。
前者は、「2050年における人と地球のwell-being」に向け、京大と島津の経営層が推薦する学内の卓越研究者と、自然科学と人文・社会科学の融合する研究の推進で、人と社会の未来研究院長の内田由紀子教授や、大学院理学研究科の橋本幸士教授らと共同研究に取り組む。
後者は、京大のデータ活用による社会価値を創出できる研究シーズを広く公募し、島津の四つの社会価値創生領域での共同研究により、革新的な技術および新事業の創出を目指していく。
また、「活躍する人材の創出プロジェクト」では、従来の京大に社員を派遣する「REACHプロジェクトキャリア」に加え、修士課程修了時に学生を島津で採用し、博士後期課程に社員として派遣する「REACHプロジェクト ストレート」を開始する。さらに、両者が有する海外拠点を活用し、海外で活躍できる人材育成・活躍支援をグローバルに展開していく。
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