大塚メディカルデバイスは、「Paradise 超音波式腎デナベーションシステム」が25日、国内で初めて治療抵抗性高血圧症を適応症とする医療機器製造販売承認を取得したと発表した。同システムは、米国子会社Recor Medical社の開発品。
今回の承認は、欧米で行われたRADIANCE-HTN TRIO試験結果に基づいたもの。同試験は、治療抵抗性高血圧症患者を対象に、利尿剤を含む3種類の降圧剤服用下にて実施した無作為化シャム対照試験で、ベースラインと割付後2カ月後の日中自由行動下収縮期血圧(Daytime ASBP)の変化において主要評価項目を達成した。治療後の安全性についても、一貫して良好な結果が得られている。
同システムは、腎交感神経の過活動抑制による血圧降下を意図して設計した、超音波式腎デナベーションによる新たな治療法。各主腎動脈周辺の交感神経に、1回当たり7秒間の360度超音波照射を2~3回行う。同システムは、独自のHydroCoolingシステムにより手技中にバルーンカテーテル内に冷却水を循環し、血管壁を保護する働きがある。
日本高血圧学会理事長および自治医科大学内科学講座循環器内科学部門の苅尾七臣教授は、「治療抵抗性高血圧症は、高血圧の中でも薬物治療では血圧コントロールが困難な極めてリスクが高い疾患です。Paradiseシステムは、こうした患者さんの新たな治療選択肢となり得ると考え、大いに期待しています」と語っている。
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