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米食品医薬品局(FDA)は、自家造血幹細胞移植(ASCT)が適応とならない新たに診断された多発性骨髄腫(MM)成人患者に対する治療法として、ジョンソン・エンド・ジョンソン社のDarzalex Faspro(ダラツムマブおよびヒアルロニダーゼの合剤)とボルテゾミブ、レナリドミド、デキサメタゾンとの4剤併用療法(D-VRd)を承認した。
D-VRd療法は、ASCTの適否にかかわらず、新規診断患者に適応が認められた唯一の抗CD38抗体ベースの治療レジメンとなる。
ジョンソン・エンド・ジョンソン社によると、MMは、骨髄中の形質細胞ががん化する疾患で、世界で2番目に多い血液がんとされている。2026年には、米国で3万6,000人以上がMMと診断され、1万2,000人以上がこの病気で死亡すると推定されている。MM患者の5年生存率は59.8%である。初期は無症状の患者もいるが、大半は骨折・骨の痛み、赤血球減少、倦怠感、高カルシウム血症、腎障害、感染症などの症状をきっかけに診断される。
今回の承認は、395人の患者を対象とした第3相CEPHEUS試験の結果に基づいている。対象者は197人がDarzalex Faspro-VRd(D-VRd)群に、198人がVRd群にランダムに割り付けられた。有効性の主要評価項目は、国際骨髄腫ワーキンググループ(IMWG)奏効基準に基づく独立審査委員会(IRC)による全症例における最小残存病変(MRD)陰性率および無増悪生存期間(PFS)であった。
その結果、追跡期間中央値22カ月時点において、感度10-5(骨髄細胞10万個中にがん細胞が検出されない状態)における全症例の最小残存病変(MRD)陰性率は、D-VRd群で52.3%、VRd群で34.8%であった。12カ月以上の持続的MRD陰性率は、中央値39カ月の追跡時点でD-VRd群42.6%、VRd群25.3%と、ほぼ倍増した。D-VRd群ではVRd群と比較して、病勢進行または死亡のリスクが40%有意に低下した(ハザード比0.60、95%信頼区間0.41~0.88、P<0.0078)。中央値59カ月の追跡時点では、D-VRd群では奏効深度が有意に増しており、VRd群と比較して完全奏効以上の奏効を得た対象者は、D-VRd群(81.2%)がVRd群(61.6%)を上回った。
ジョンソン・エンド・ジョンソン社Innovative Medicine部門のJune Lanoue氏は「今回の承認は、Darzalex Fasproの適応症としては12番目、新規MM患者においては5番目の適応症となる。これは、Darzalex Fasproが新規診断患者と再発・難治性患者の双方に対し、基盤治療として機能していることを示している。CEPHEUS試験では、Darzalex Fasproをベースとした4剤併用療法が第一選択治療として有効であることを示した。今回の承認により、MM患者は新規診断時点でD-VRd療法を受けられるようになる。これは機能的治癒の実現を目指すわれわれにとって画期的な進展だ」とリリースで述べている。(HealthDay News 2026年2月4日)



















