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米食品医薬品局(FDA)は12月19日、症候性閉塞性肥大型心筋症(oHCM)の成人患者に対する治療薬としてMyqorzo(一般名アフィカムテン)を承認した。
oHCMは遺伝性疾患であり、心筋が肥厚し、心臓の左室流出路の閉塞によって全身への血流が減少するため、息切れ、疲労感、さらには生命を脅かす可能性のある症状を引き起こす。Myqorzoは、oHCMに伴う過剰な心筋収縮を抑制し、左室流出路の閉塞を改善する心筋ミオシン阻害薬だ。Myqorzoは5mg、10mg、15mg、20mgの錠剤で販売されており、米国における同薬の処方情報には、心不全のリスクに関する枠組み警告が含まれている。同薬は左室駆出率(LVEF)を低下させ、収縮機能不全による心不全を引き起こす可能性があるため、治療前および治療中に心エコー検査による収縮機能不全のモニタリングが必要である。
今回の承認は、症状のあるoHCM成人患者282人を対象に、Myqorzoまたはプラセボを24週間投与して有効性と安全性を検討した第3相臨床試験(SEQUOIA-HCM試験)の結果に基づいている。この試験では、Myqorzo群での最大酸素摂取量がベースラインと比較して1.8mL/kg/分増加した一方、プラセボ群では、0.0mL/kg/分の増加と変化がなく(最小二乗平均差1.74mL/kg/分)、Myqorzo群で運動能力が有意に改善したことが示された。Myqorzoの治療効果は、事前に規定された全てのサブグループ(年齢、性別、患者のベースライン特性など)およびβ遮断薬による背景治療の有無にかかわらず持続した。
Myqorzoは忍容性が良好で、心不全の悪化やLVEFの低下による治療中断は認められなかった。治療中に重篤な有害事象を経験した患者の割合は、Myqorzo群では5.6%、プラセボ群では9.3%であった。患者の5%以上で認められた有害事象は高血圧のみであり、Myqorzo群ではプラセボ群に比べて発生率が高かった(8%対2%)。
Cytokinetics社の社長兼最高経営責任者であるRobert I. Blum氏は、「承認された添付文書とREMS(リスク評価・軽減戦略)が、Myqorzoの明確な特徴、すなわち、簡便で柔軟な投与レジメン、薬物相互作用モニタリングの不要性、予測可能な安全性プロファイを反映していることを喜ばしく思う」と、同社のリリースで述べている。
なお、Myqorzoの承認はCytokinetics社に付与された。(HealthDay News 2026年1月5日)
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https://www.fda.gov/drugs/news-events-human-drugs/fda-approves-drug-improve-functional-capacity-and-symptoms-adults-rare-inherited-heart-condition


















