食品卸売のトモシアホールディングス(トモシアHD)と富士通は9月、トモシアDHの基幹システム刷新プロジェクト「TO-One(Tomoshia Operations as One)を9月から開始した。同プロジェクトでは、富士通の事業モデル「Uvance」のサプライチェーンの全体最適を実現するオファリング「Supply Chain Data Services」から提供される食品卸売業向けソリューション「Fujitsu 食品流通 Sync Service」を採用し、トモシアHD傘下の旭食品、カナカン、丸大堀内の販売管理などの基幹システムを統合し、トモシアグループ全体の業務標準化と経営基盤の強化に向けて、2029年4月からの稼働開始を目指すと共に、食品流通サプライチェーンにおける標準化モデルづくりを推進していく。
トモシアHDは、中期経営計画で27年度に売上1兆円を目指しており、その施策の一つとしてデジタル改革を掲げている。今回、長年オンプレミス環境で運用してきた販売管理などの基幹システムをクラウド環境へ刷新し、業務運用の統一、システム・運用コストの最適化、さらなるグループシナジーの創出を目指す基幹システム刷新プロジェクト「TO-One」を立ち上げた。
同プロジェクトでは、トモシアHDの販売管理を中核とする基幹システムに加え、物流関連システムや情報系システムなど幅広い業務領域を対象に刷新を進め、グループ全体の業務標準化と経営基盤を強化していく。グループ各社で個別に運用してきた業務プロセスやシステムを「Fujitsu 食品流通 Sync Service」に統合し、共通の業務基盤を構築することで、経営効率と事業継続性の向上を目指す。
また、既存システムをリビルトするモダナイゼーションによりクラウド基盤へ移行することで、システムの柔軟性や拡張性を高め、将来的な機能拡張やデータ・AI活用にも柔軟に対応可能な環境を整備し、経営環境の変化に迅速に対応するシステムを目指していく。
トモシアHDは、「Fujitsu 食品流通 Sync Service」のファーストユーザーとして、グループ共通業務基盤の構築に取り組んでいく。同ソリューションは、販売・仕入管理、債権債務、共通マスタ、企業間連携、データ連携など、食品卸売業界の基幹業務に必要な機能を体系化したもので、業界共通で活用できる業務プロセスや機能の標準化を通じて、システム開発・運用コストの削減や持続可能な事業運営を支援する。
また同社は、同プロジェクトを単なる基幹システム刷新ではなく、グループ全体の業務、システム、データを共通化する変革プロジェクトと位置付けている。業界標準を目指す上では、非競争領域に限定せず可能な限り共通化を推進し、将来的なデータやAI活用を支える基盤構築を進めていく。
さらに、メーカー、卸売業、小売業をつなぐ製配販全体のデータ連携を促進することで、食品流通全体の最適化と新たな価値創出に取り組んでいく。
富士通は、「Fujitsu 食品流通 Sync Service」を、AIプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi」、大規模言語モデル「Takane」や、データの活用も見据えた共通基盤として展開させることで、食品卸売業界の効率化・強靭化に貢献していく。将来的には、マスタ登録の効率化や物流業務を支援するAIエージェントの機能拡充も予定している。今後も、「Uvance」を通じて、業界共通の経営基盤による業務高度化と生産性向上を実現し、日本の複雑できめ細かな食品流通サプライチェーンの持続可能性向上と、日本の食文化の発展という社会価値を創出していく。
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