日本臨床試験研究会学術集会総会が14日、都内で開かれ、降圧剤ディオバン臨床研究のデータねつ造事件等の相次ぐ研究不正を受け、ICH‐GCP適用を視野に入れた臨床研究の信頼性をめぐって議論した。

山崎氏
山崎力氏(東京大学医学部附属病院臨床研究支援センター長)は、臨床研究成果の信頼性確保に向け、利益相反(COI)の問題に言及。ディオバン臨床研究のデータねつ造事件など、臨床試験の信頼性が揺らいでいる現状を踏まえつつ、「COIは研究不正ではない」と指摘。COIは性善説で管理され、その基準は社会の目線で決まることを強調した。
その上で、「産学連携の推進がアクセルならば、COI管理はブレーキではなく、ハンドルである」との考えを示し、COI管理の本質は規制ではなく、共に考えることであると主張。透明性と説明責任を果たすことが、研究者の利益と信頼性確保につながると訴えた。
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