キョーリン製薬ホールディングスは、突発性・加齢性難聴患者を対象に国内第II相試験を実施していた耳鳴り治療薬「KRP-209」(一般名:ネラメキサン)の開発中止を決定した。ヒトへの有効性を検証するプルーフ・オブ・コンセプト試験で、期待していた有効性を見出せなかったため。
ネラメキサンは、NMDA受容体拮抗作用とニコチン作動性アセチルコリン受容体拮抗作用の二つの作用によって、内耳、神経、大脳皮質における神経の異常な自発活動や電位を抑制することによって、聴覚路での過剰な興奮を抑え、耳鳴りに伴う心的苦痛や生活障害を改善することが期待されていた。子会社の杏林製薬が、注力する耳鼻科領域の強化を目的に、2009年に独製薬企業「メルツ・ファーマシューティカルズ」から国内独占的開発・販売権を導入した。
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