武田薬品とドラッグデリバリーデバイスに特化した米ポータル・インストルメンツは、針を使わない医療用デバイスの開発と商品化に向けた提携契約を結んだ。契約により、武田はポータルに契約一時金と開発や承認、売上に応じて最大で1億ドルのマイルストン、ロイヤリティを支払う。武田が開発中、承認済みの生物学的製剤にポータルの技術を応用することを目指し、まずは主力の潰瘍性大腸炎治療薬「エンティビオ」で試験的応用を検討する。エンティビオでは皮下投与製剤の第III相試験を進めており、良い結果が得られれば、製剤化に着手する方向だ。
ポータルが保有する針を使わない医療用デバイス技術は、マサチューセッツ工科大学のイアン・ハンター教授の研究室が開発した。針の代わりに加圧液体を使用して生物学的製剤を投与し、針を使用する標準的な注射と比べ、痛みが少なく、患者からの評価が高いことが臨床試験で示されている。在宅で自己投与することも可能だという。
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