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【独法評価委】国病機構の業務実績を評価

2006年08月22日 (火)

 厚生労働省独立行政法人評価委員会の国立病院部会が18日に開かれ、国立病院機構の2005年度業務実績評価を概ね了承した。独立行政法人になって2年目を迎えるが、全体としては国病機構を設立した目的に沿って、適正に業務が実施されていると評価した。その上で地域医療機能の分化・連携など、医療提供体制のあり方が様変わりしつつある現在、全国146病院ネットワークからなる国病機構が、医療政策における役割等を踏まえ、今後もネットワークを活用し、国民医療の向上へ積極的に貢献していくことに期待感を示した。

 全般的な評価では、積極的な業務運営の効率化と収支改善に向けた取り組みに関し、中期目標に掲げる経常収支に係る目標を、全体として初年度に続き2期連続で達成し、2年目に単年度ベースで純利益を経常するなど「成果を上げている」と指摘。今後も、中期目標全体で目標値を達成するよう求めた。

 また、▽救急医療への取り組みや地域連携パスを含むクリティカルパスの進展など、質の高い医療を提供している▽機構のネットワークを生かした臨床研究活動や、EBMの推進に向けた取り組みが順調に推移し、質の高い治験の推進に向けた取り組みの実績も上がっている――などの点を評価。146病院のネットワークを、さらに活用していくことが必要だとした。

臨床研究事業など「S」評価は4項目

 具体的に個別事項ごとの評価をみると、4項目がS評価(中期計画を大幅に上回っている)、残りがA評価(中期計画を上回っている)となっている。S評価4項目の中には、治験推進などの臨床研究事業も含まれている。個別評価の結果は次の通り(*は自己評定でSだったが、評価が下げられたもの)

 ▽診療事業:[1]患者の目線に立った医療の提供=A[2]患者が安心できる医療の提供=A*[3]質の高い医療の提供=S
 ▽臨床研究事業(ネットワークを活用したEBMのためのエビデンスづくりの推進とそれに基づいた診療ガイドラインの作成、治験の推進、高度先進医療技術の開発や臨床導入の推進など)=S
 ▽教育研修事業(質の高い医療従事者の養成など)=A
 ▽災害等における活動=A
 ▽効率的な業務運営体制の確立=A
 ▽業務運営の見直しや効率化による収支改善:[1]業務運営コストの節減=A[2]医療資源の有効活用=A*[3]診療事業以外の事業に係る費用の削減=A[4]財務会計システムの導入などIT化の推進=A
 ▽経営の改善=S
 ▽固定負債割合改善=S
 ▽その他の業務運営等に関する事項=A

 個別評価において「S」とされた臨床研究事業では、[1]大規模臨床研究体制の構築など04年度開始テーマが順調に進展し、05年度にも新たな課題を採択して積極的に推進するなど、機構のネットワークを活用した臨床研究の推進や質の高い治験推進を目指している▽CRCの大幅な増員を含めた各病院の実施体制整備により、中期目標に掲げる治験実施症例数に係る目標値を大幅に上回っている――などの点が高く評価されたもの。



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