厚生労働省は7日の薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会で、住友ファーマの抗うつ剤「ノリトレン錠」(一般名:ノルトリプチリン塩酸塩)から発癌性物質のニトロソアミン類の一種であるN-ニトロソノルトリプチリンが検出されたことを報告した。発癌性の有無については不明としつつ、今後は暫定管理値を超える製品は出荷せず、他剤への切り替えを検討するよう8日付の事務連絡で医療現場に周知した。
厚労省は、ニトロソアミン類が医薬品に混入するリスクを懸念し、2021年から各製造販売業者に自主点検を要請。住友ファーマは、ノルトリプチリン製剤全製品を対象にニトロソアミン類の検出リスクを評価した結果、同類の一種であるN-ニトロソノルトリプチリンが検出された。同成分は癌原性試験等のデータがなく、発癌性の有無は不明とされている。
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