エーザイは7日(日本時間、米国時間の6日)、米バイオジェンと共同開発している早期アルツハイマー病(AD)薬レカネマブ(製品名「レケンビ」)が米国食品医薬品局(FDA)から正式承認を取得したと発表した。疾患に関与するアミロイドβ(Aβ)に直接作用し、除去するよう設計した疾患修飾薬で、第III相試験までのフルデータにより承認された抗Aβ抗体は世界で初めて。患者が多く加入するメディケアによる保険適用も実施された。欧州でも承認申請中で、日本での審査も「非常に順調」(同社薬事担当者)だとし、9月までの承認を見込む。米国も日本も診断技術の保険適用と実施施設の拡大が普及上の課題となるが、早期ADに対する疾患修飾という新たな治療薬は、実用の段階に入る。
米国では第II相試験(201試験)結果に基づき1月6日に迅速承認を取得し、同18日に年間価格2万6500ドル(平均体重75kgの患者の場合)で販売開始されていた。今回の正式承認は、バイオマーカーの変化ではなく、臨床的な効果を認めた点が迅速承認と異なる。
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