【新製品】ガスクロマトグラフ「Nexis GC-2060」発売‐世界最高クラスの感度を持つ検出器を搭載 島津製作所

2026年03月19日 (木)

 島津製作所は17日、ガスクロマトグラフ(GC)「Nexis(ネクシス)GC-2060」を発売した。同製品は、世界最高クラスの感度を持つ検出器を備えた同社GCの最上位機種となる。高性能でありながら分析者の経験に左右されにくく、分析支援機能やメンテナンス時間の短縮などによって分析効率が向上している。なお同社は、1956年に日本で初めてGCを開発して以来、今年で70周年となる。

 同製品は、分析作業の自動化から「必要な時に必要な分だけ分析する」オンデマンド運用まで、運用形態に応じた支援機能により、ルーティン分析にも突発的な分析にも対応できる。高速昇温・冷却に対応した試料気化室とカラムオーブン、起動後速やかに安定する検出器、操作性にこだわったメンテナンス機構によって、待ち時間や手戻りを削減することができる。

 主な特長としては、世界最高クラスの感度を持つ検出器で微量成分を高速分析できることが挙げられる。同社の70年にわたる開発で培ったノウハウをもとに、微量成分の高速分析に対応している。有機化合物などの分析に用いられるFID検出器の検出能力が従来比約20%向上(最小検出量1.0pgC/sec)、無機ガスなどの分析に適したTCD検出器でも従来比25%向上(最小検出量300pg/mL)している。両検出器は高い安定性を備えており、省エネや安全の観点から装置の稼働と停止を繰り返す運用下でも、短時間で分析を開始できる。

 また、シンプル操作で業務効率が改善されている。従来は異なる分析を実施する際に複数の試料気化室が必要なケースがあった。新たに開発されたMMI試料気化室は、5種類の注入モードを備えている。例えば、食品や環境分野の農薬分析においては大量注入モード、エネルギー分野のバイオ燃料の評価においてはスプリット試料導入モードなど、1台のGCで様々なアプリケーションに対応できる。独自の低熱容量設計によって、メンテナンス時の温度低下の待ち時間を従来の40分から5分へ短縮させた。GC本体のメンテナンスボタンを押すだけで、温度やガス流量などを制御できるため、手順ミスを減らすことができる。装置の稼働パターンを学習し、業務量に応じた運転スケジュールを提案する「ECO アイドリング機能」も搭載している。利便性を損なわず、ガスや電力などの運用コストが低減している。

 さらに、進化し続ける拡張性も特長となっている。装置サイズは従来機と同等のまま、前処理装置・試料気化室・検出器の搭載数が拡張している。同じ構成でデュアルライン分析を実施する二重化運用や、1台で複数用途をカバーする構成、高速分析などに応じた柔軟なシステム構築が可能となっている。また、FID検出器は従来の使用方法に加え、「純水から生成した水素・酸素」のみで駆動するガスボンベ不要の運用モードを備えている。ボンベ関連の設備投資や管理負荷を抑えられるため、GC導入のハードルを下げ、運用コストが低減している。

 希望販売価格は380万円~(税込)。販売目標は、販売後1年間で3000台。



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