
池野氏
スタンフォード大学主任研究員の池野文昭氏は10月1日、福島県郡山市のビッグパレットふくしまで開かれたメディカルクリエーションふくしま2026の「ふくしま医療機器開発支援センター開所10周年記念セミナー」で講演した。同センターを日本の治療機器開発の競争力を支える戦略拠点と位置付け、次の10年に向けて国際水準の試験、企業連携、人材育成を一体的に進め、福島をアジアの医療機器開発ハブに発展させる構想を示した。
講演のタイトルは「不確実な世界に備える日本の医療機器産業戦略」。池野氏は、世界最大の医療機器市場である米国が世界売上高の約45%を占め、米食品医薬品局(FDA)の承認が世界展開の重要な足掛かりになると説明した。
米国では2月2日から、ISO 13485を踏まえた品質マネジメント規則(QMSR)へ移行したと説明し、同じISO規格を採用する日本にとって朗報だとの見方を示した。一方、完成品メーカーだけでなく部材メーカーにも、報告書に加え、生データや文書の作成経緯を説明できる管理体制が不可欠だと強調した。
治療機器、とりわけハイリスク機器の開発では、FDAの要求に耐え得るGLP試験と、国際的な動物実験施設認証「AAALAC」への対応が重要になると指摘した。同センターは日本のGLPに対応し、AAALAC認証も取得している。池野氏は、FDAが求める文書管理に対応したGLP試験を福島で実施できれば、日本に加え、中国、韓国、台湾などのスタートアップからも試験を受託し、経験を蓄積できるとの考えを示した。
次の10年に向けては、スタートアップを地域の部材メーカーや大手企業につなぎ、共同開発や継続受注、供給体制の復旧、人材育成へと展開する構想を掲げた。テルモ、富士フイルム、オリンパス、朝日インテック、ニプロなどの中核企業と専門企業を結ぶ、中立的なハブ機能を同センターが担うべきだとした。
また、成果は客観的なKPI(重要業績評価指標)で測るべきだとし、試験完了数や次段階への移行件数、共同開発の具体化、臨床評価、資金調達、上市、事業継続などを例示した。人材育成では、実際の案件で自ら意思決定できたかを重視する考えを示した。
池野氏は、同センターを「使う、使われる拠点」から「人と事業を前進させる拠点」へ変え、地域の技術を国民の命を支える力につなげるよう呼び掛けた。その上で、全ての中心に患者がいることを忘れてはならないと強調した。
講演後には、関係者によるコメントの時間が設けられた。医機連会長の山本章雄氏は、QMSRへの対応では製造関連データが必要になるとの池野氏の指摘を踏まえ、大企業が中小企業を選ぶ際の鍵として、製品を100台、1000台と継続的に生産できる能力と、製造関連の情報を記録した文書を挙げた。山本氏は文書について、「そういう情報をいただけない会社とは、残念ながらお付き合いできないことになる」と述べ、中小企業に対応を呼び掛けた。
*この記事は生成AIを利用して作成しました。
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