院外処方箋に印字された検査値に基づく薬局薬剤師の疑義照会で薬剤性腎障害の悪化を抑制できたことが、旭川医科大学病院薬剤部と近隣薬局の研究で明らかになった。腎障害の副作用を持つ薬を服用する患者を対象に、疑義照会を受けて医師が減量や薬剤変更をした群と変更しなかった群で、その後の腎機能の推移を後ろ向きに比較し解析した。患者アウトカムの改善にまで踏み込んで疑義照会の効果を示した研究結果は初めてと見られる。薬剤師の価値を示すエビデンスの一つになりそうだ。
同院は2017年2月から院外処方箋に2次元コード付きの検査値の印字を開始した。検査を受けた全患者を対象に、腎機能を表すeGFRなど15項目の検査値を表示。薬局は、検査値に基づく処方鑑査を行いやすくなっただけでなく、2次元コードで電子薬歴に検査値を取り込み、長期的な推移を容易に把握できるようになった。
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