厚生労働科学研究費補助金による調査研究の一環として調剤の外部委託のシミュレーションを行った結果が、3日にウェブ上で開かれた公開シンポジウムで報告された。一包化した医薬品を受託薬局から患者宅に直送する場合、委託薬局側で遠隔鑑査を行う方法は確立されておらず、その解決が課題との意見が多く聞かれた。受託薬局が暫定ガイドラインの要件を満たすためには費用は高額にならざるを得ず、「本当に委受託が成立するのか疑問が残る」との声もあった。
調剤の外部委託をめぐっては、厚生労働省ワーキンググループが当面の間は一包化、同一の三次医療圏内を対象とする方針を示し、入江徹美氏(熊本大学大学院生命科学研究部)を代表者とする研究班が具体化の研究に取り組んでいる。昨年3月に調剤外部委託のガイドライン暫定版を策定し、全国6地域の薬局で調剤外部委託のシミュレーションを実施した結果をもとに、ガイドライン最終版の策定作業を進めている。
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