米食品医薬品局(FDA)は10月29日、市販の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の抗原検査キット(以下、新型コロナ検査キット)の中には、パッケージに記載された有効期限を過ぎても使用できるものがある、とコメントした。これに際して、FDAは承認済みの新型コロナ検査キットがまだ有効であるか、あるいは期限切れで交換が必要であるかをチェックできる一覧表をFDAのウェブサイト内特設ページで公開した。
新型コロナ検査キットの有効期限が延長されているかどうかは、上述の一覧表の「有効期限」の列で確認できる。一覧表は定期的に更新され、有効期限、検査対象者、使用説明書へのリンク、および自分に合った検査を選択する際に役立つその他の詳細情報が記載されている。有効期限が延長されている場合、有効期限の列には「有効期限の延長」と表示され、ロット番号、当初の有効期限、延長された有効期限が記載された文書へのリンクが貼られている。
有効期限は、製造メーカーが、新型コロナ検査キットが最初に承認された時点よりも保存可能期間が長いことを示すデータを提供したことを受け延長されている。製造メーカーは、製造後、新型コロナ検査キットが製造日と同等の精度を維持できる期間を調べる研究を行っている。これは、性能が安定して維持されると期待される期間を確認する安定性試験と呼ばれるものだ。安定性試験は時間がかかるため、FDAは通常、初期の研究結果に基づき、新型コロナ検査キットについて、製造日から約4~6カ月の有効期限を認可する。安定性試験により12カ月、18カ月といった、より長期間の結果が得られた場合、製造メーカーはFDAに連絡し、より長い有効期限を認可するよう要請することができる。
また上述の一覧表には、「有効期限」の列のほか、「その他の詳細」の列に、検査の有効期間が記載されている。有効期間とは、検査が期待通りの性能を発揮できる期間であり、新型コロナ検査キットが製造された日から計算される。有効期限は有効期間の終了時に設定され、検査が製造時と同等の精度で機能することが期待される日付であるが、場合によっては延長されることもある。
なお、FDAは、「体調不良を感じたり、COVID-19の症状がある場合や、COVID-19に罹患している人と接触し、無症状の場合は、自宅で検査を受けるように」と勧告している。(HealthDay News 2024年10月31日)
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https://www.fda.gov/medical-devices/coronavirus-covid-19-and-medical-devices/home-otc-covid-19-diagnostic-tests#list