【新製品】走査電子顕微鏡「SUPERSCAN SS-3000」3機種を発売 島津製作所

2025年04月22日 (火)

 島津製作所は21日、走査電子顕微鏡(SEM)「SUPERSCAN SS-3000」3機種の国内販売を開始した。業務提携を結ぶSEMメーカーであるチェコ共和国のTESCAN社との共同ブランド「Shimadzu by TESCAN」の新機種。「SUPERSCAN SS-4000」が持つ基本光学系や機能を踏襲しつつ、ビーム減速機構を標準で備えている。「SS-3000」は材料の物性評価を含めた幅広い研究用途に適している。同社は、日本語対応のソフトウェアやマニュアルを整備し、分析・操作から保守・点検・修理などのアフターサービスまでトータルでのサポートを提供する。

 従来、非導電試料の観察は困難だったが、「SUPERSCAN SS」シリーズは、帯電を抑制できる低加速での観察ができ、セラミックや樹脂など非導電性試料に対して最適な解像度とコントラストの画像が得られる。

 同シリーズは、元素分析、電子後方散乱回析、化合物解析、化学結合種分析など約20種類の分析オプションに対応できる拡張性と、専用ソフトウエア「Essense」による高い操作性を実現している。

 特長しては、最上位機種「SS-4000」のベースとなる独自の光学系により、非導電性材料やビームに弱い材料に対して、前処理なく微細な観察ができることが挙げられる。専用ソフトウェアの光学系制御により、電圧・電流変更によって生じる画像の明るさやフォーカス、観察位値のずれを自動調整するIn Fliht Beam Tracingにより分析ワークフローを削減できる。

 また、非導電性試料を観察するには、帯電によるチャージアップ現象の防止のために低真空状態が必要となる。同製品では1~700Paまでの低真空状態範囲に対応可能となっている。一般的なSEMでは低真空における窒素ガスを用いるが、同製品では信号増幅率の大きい水蒸気雰囲気による独自の検出システムを採用しているため、低真空での高感度観察に有効となっている。

 希望販売価格は、SS-3000 LMS(高真空と固定低真空モードを備えた標準チャンバータイプ)が7220万円から、同LMU(同)が8320万円、同GMU(同)が8920万円から(いずれも消費税込み)

 販売目標は年間15台。



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