日立ハイテクは3日、「公開データに基づいた『ケミカルズ・インフォマティクス\Chemicals Informatics:CI』による材料探索技術」において、日本材料学会が授与する2025年度「日本材料学会技術賞を受賞したと発表した。
同賞は、材料科学・工学の分野で顕著な技術的貢献をした個人または団体に授与されるもので、新技術の開発や既存技術の革新・実用化における優れた成果を評価し、表彰する。
今回、材料開発において、同社が提供するクラウドサービスの「CI」が、有機・無機材料の探索において有効かつ業務効率化に貢献する点が評価された。
CIは、特許などの公開データをもとにした日立ハイテク独自のデータベースを用いた化合物探索支援サービスで、「CI」に収録される膨大な化合物データをもとに、新材料の開発に有望な材料の候補をAIで高速かつ網羅的に探索し、その効果や仕組みに関する情報を分子動力学シミュレーションで予測する。
これにより、従来実施していた文献の調査に基づく材料候補の探索や実験計画法による総当たり実験を大幅に削減することができ、開発プロセス効率化と期間短縮を支援し、新材料の早期実用化および実験回数の最適化により開発費、およびCO2排出量削減に貢献している。
同社は2020年からサービスを提供し、これまで化学・素材メーカーを中心としたユーザーの研究・開発現場で活用されてきた。
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