シスメックスは2日、グループの基幹工場の一つで、検体検査用の搬送システムをはじめ、臨床検査室のワークフローの効率化・自動化に欠かせない機器製品の設計・生産を担うシスメックスRA(本社:長野県塩尻市)の事業所移転・拡張が完了し、今月から製品出荷を開始すると発表した。
シスメックスRAは、検体検査用の搬送システム製品等の設計から生産までを一貫して担う同グループの基幹工場の一つ。これらの製品は、臨床検査室における測定の前処理・後処理工程や、検査機器間の検体搬送などを自動化・迅速化することで、検査業務のワークフロー効率化に貢献している。
新工場では、多様化する検査の効率化ニーズに応えるため、混流生産ラインの拡大導入により、多品種生産への対応力を強化した。また、AMR(自律走行搬送ロボット)や立体自動倉庫などの新たな生産技術の導入によって、工場内物流の自動化を図っている。これら生産効率の向上と生産エリアの拡張により、生産能力を従来の2倍に拡大している。
さらに、同グループ共通の生産プロセスやITシステムの拡大導入と、自動倉庫を活かした原材料在庫の積み増しにより、グループ他工場での有事発生時においても、速やかなバックアップを可能とするBCP機能も強化した。加えて、環境への配慮も徹底し、新工場は「ZEB」認証を取得している。
また、新工場のオフィスエリアでは、活発なコミュニケーションを可能とするオープン空間、集中して仕事のできる個別エリア、各種ITインフラの整備などにより、働き方の多様性への対応と業務の質向上を図っている。
新工場の所在地は、長野県塩尻市広丘野村3034番地。敷地面積は1万4960m2。鉄骨造り地上3階建て。
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