人生の最終段階において本人の意思に沿った医療・ケアが行われるようにするため、医療・介護従事者からなる多職種が話し合い、本人の意思決定を支援する「人生会議」(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)の実践に向け、厚生労働省は薬剤師を含む医療・介護従事者を対象にACPの普及啓発に乗り出している。健康な状態から患者とその家族に関わる薬剤師にACPの理解促進を図ることで、「その人らしく生活すること」を支えるチーム医療の一員になってもらうのが狙い。日本薬剤師会もACPを理解した薬剤師の育成を図るため、地域でACPに関する研修を行う計画だ。
ACPは、人生の最終段階の医療・ケアについて本人が家族等や医療・ケアチームと事前に繰り返し話し合うプロセス。病院における延命治療への対応をイメージしがちだが、外来や在宅医療・介護の現場で、終末期であるかどうかに関わらず、人生のどのステージでも始めることができる。地域住民とは健康な時期から接点がある薬局薬剤師の参画が期待されている。
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