日本電子は25日、レーザー加工装置を搭載した走査電子顕微鏡(SEM)システム「LazEdge(レイズエッジ)」を発売した。
集束イオンビーム発生装置(FIB)を中心とした断面加工装置は、研究機関、大学、産業界などの科学技術分野で幅広く活用されているが、近年その加工面のクオリティーに加え、大面積かつ高速加工ができる装置の需要が高まっている。
同装置は、同社が販売するSEMに浜松ホトニクス社製の独自のレーザー技術を融合し、電子顕微鏡試料室内でレーザー加工を可能とした装置。高速かつ大面積加工により得られたクオリティーの高い断面試料を試料室外に開放することなく、SEMによる観察や元素分析、結晶方位解析などの各種解析にシームレスに移行できるため、金属試料解析をはじめ、大気非暴露を必要とする電池解析、高速断面加工を必要とする半導体の故障解析など、そのニーズは幅広くなっている。
同装置の主な特長としては、高品質な断面加工を試料室内で実現していることが挙げられる。SEMにレーザー加工装置を搭載した同装置は、空間的にレーザー光の位相変調を行うことができる独自の光学系を採用することで、試料室内で高速・広領域に対してリップス構造が少ない高品質な断面加工を実現している。
また、独自のシールド技術「LazEdge Shield」によって、加工時に発生するデブリの飛散を最小限に抑え、検出器、鏡筒、試料室内壁を汚すことなくクリーンな加工を実現している。さらに、同レーザーシステムは、試料加工位置とシールド上でのレーザー照射位置に対して同時にフォーカスすることが可能で、この技術により加工と同時にシールドのクリーニング(コンタミ防止)も可能となっている。これらの技術により、常に安定したパワーで高品質な断面加工ができる。
加えて、SEM試料室内にシールドを設置し加工を行うことで、加工と観察をスループットよく、かつシームレスに実施することが可能となっている。例えば、EBSD測定において、レーザー加工のみでEBSD測定に必要な品質の断面が得られるため、加工・測定を自動的に繰り返すことで3D EBSDの取得もできる。
本体標準価格は1億7000万円。年間の販売予定台数は10台。



















