日本外科学会とメディカロイド、NTTコミュニケーションズは17日、神戸市とフランス・ストラスブール間において手術支援ロボット「hinotoriサージカルロボットシステム」を用いた遠隔ロボット手術の実証実験を成功させたと発表した。
ストラスブールに拠点を置くロボットトレーニングセンターIRCADに設置した「hinotori」のサージョンコックピットから、IRCAD創設者であるジャック・マレスコー氏の指揮に基づき、アルマンド・メラーニ氏(IRCADラテンアメリカサイエンティフィック・ディレクター)が手術操作を行い、外科学会の医師による助手操作・補助の下、神戸側に設置したオペレーションユニットの手術操作を遠隔で行う実証実験を行った。
実証実験においては、メディカロイドが開発した手術支援ロボット「hinotori」と、NTTコミュニケーションズの高速で安定した通信ネットワークインフラを活用することにより、太平洋と大西洋をまたぐ片道約2万3000Kmに及ぶ距離で遠隔操作が実現した。
外科学会は、「この実験の成功は、遠隔手術が国内のみでなく国外との医療連携にも役立つことを示した。国内においては外科手術の均てん化や現場の外科医のサポートに有用と期待できる」とコメントしている。
今回の共同研究の成功は、IRCAD、外科学会、メディカロイド、NTTコミュニケーションズの連携によって実現した。同実証実験の成果は、安全かつ正確な遠隔手術の社会実装および世界的な医療アクセスの大幅な向上に寄与することが期待されている。
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