九州大学病院は13日、手術支援ロボット「hinotori」を用いた第1例目のロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘除術を実施した。
同病院では、これまでの手術支援ロボットとしてインテュイティブサージカル社のda Vinci Surgical System Xi (Sunnyvale, CA, USA)の2台体制でロボット支援手術を実施してきた。今回、メディカロイドが2020年8月に製造販売承認された「hinotori」は、同病院では3台目となる。
「hinotori」の8軸で構成されたオペレーションアームにより、きめ細やかに術者の腕の動きを再現できるため、患者への負担を軽減することが期待されている。また、サージョンコックピットは、人間工学に基づいたエルゴノミクスデザインにより術者の身体的負担を減らすようデザインされている。
このようなデザインが可能となったのは、日本で開発されたことと、オープンプラットフォーム体制により、臨床現場との密なコミュニケーションが可能であったことが挙げられている。その結果、「hinotori」は国内のバックアップ体制を構築し、迅速なバージョンアップを実現してきた。
同病院泌尿器・前立腺・腎臓・副腎外科では、今後は前立腺がん以外に、腎がんの手術にも使用を拡大していく予定にしている。この取り組みによって、患者には初診時から手術までの待機期間の短縮を図ること、同病院ならではの「hinotori」を活用した研究活動を発信していく。
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