富士フイルムホールディングスは8月29日、電通、ENEOS、日本航空、日本マクドナルド、三井不動産の6社で、「働きやすさNEXTプロジェクト」を始動させると発表した。営業職の女性が抱える課題について、営業職に従事する女性の声を基点に、性別や役職を問わず幅広い関係者を巻き込んで議論し、女性活躍の推進や女性管理職比率の向上を目指す社会への提言につなげていく。
同プロジェクトでは、各社の営業職の女性社員を中心に、男性営業職社員や経営層なども巻き込みながら、課題の可視化や施策の検討に取り組む。
生成AIやアンケート調査を活用した定期的なワークショップなどを通じて、営業職における女性の活躍を推進するための課題の抽出や、具体的なアクションプランの策定などを行い、今年度内をメドに、女性営業職の抱える特有の課題と、その解決案をまとめた提言を公開する予定にしている。
6社それぞれの課題に応じて、女性が営業職として働きやすくなる施策を考案したり、営業職に対する固定観念の見直しに向けて動いたりするほか、中長期的には、女性社員の管理職就任へのモチベーションや女性管理職比率の向上を目指していく。
社会で活躍する女性は増加傾向にあるが、厚生労働省の2024年度雇用均等基本調査では、課長相当職以上(役員含む)で13.1%にとどまっている。時に突発的な顧客対応などが生じる営業職では、女性の活躍は多くの企業が共通して抱える課題となっている。特に「働く女性のロールモデルが少ない」「家庭との両立が難しい」などの固定観念や環境が、女性の営業職への挑戦や職務継続を阻む一因となっていると考えられる。
こうした課題は、業界を問わずあるが、それぞれの企業が個別に対処するには限界があるのも実情。業界の枠を超えて知見を共有し、課題の解決策を模索するため、営業職における女性活躍の推進に課題意識を持ち、以前より対話や情報交換を重ねてきた6社が連携し、今回、同プロジェクトを立ち上げた。
6社は今後も、営業職における女性活躍の新たなモデルを提示し、誰もが能力を発揮できる働きやすい環境づくりを推進していく。
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