日本在宅薬学会が推進する薬局パートナー制度が、発展に向けて新たな段階を迎えている。昨年11月に部会の名称を薬局パートナー研究部会に改め、その業務内容やあり方を研究する姿勢を明確に打ち出した。長期目標として、薬局パートナーの公的資格化の実現も視野にある。実現に向けて、認定者数を増やすことやその意義を客観的なデータでどう示すかが課題になりそうだ。
2019年に厚生労働省が発出した通知「調剤業務のあり方について」(いわゆる0402通知)を受けて、全国の薬局で非薬剤師の活用が進んでいる。同学会は、単なる調剤助手ではなく、薬剤師の専門性を必要としない様々な業務を担う非薬剤師スタッフを薬局パートナーと位置づけ、17年度以降、教育や検定試験を進めてきた。薬剤師が対人業務に取り組みやすくなるよう協働して支えることが制度の狙いだ。
19、20日に大阪市で開かれた同学会学術大会のシンポジウムで、薬局パートナーが幅広く業務を担う現状が示された。ある薬局は管理栄養士の資格を持つ薬局パートナーの活動で、健康講座の開催や栄養相談が盛んになったと報告した。薬局全体で、薬剤師と薬局パートナーの割合を2対3にするため、人材確保を進めているという。
別の薬局からは、薬局パートナーがOTC医薬品のマーケティングに関わり、来局者層に合わせた棚割りや季節ごとの製品配置を推進した結果、売上を大きく伸ばしたとの報告があった。薬局パートナーは薬剤師の対人業務支援だけでなく、独自の工夫で薬局の地域貢献や収益拡大を牽引できることが見えてきた。
部会の名称変更には、各地における薬局パートナーの業務拡充の動きを整理し、その業務内容やあり方を改めて研究したいとの意図がある。
同学会の狭間研至理事長は学術大会で、歯科衛生士や愛玩動物看護師の資格の成り立ちを例に、長期的な視野で薬局パートナーの公的資格化を目指す考えを示した。
実現に向けた課題の一つは認定者数の増加だ。同学会が検定試験を実施し、認定している薬局パートナーは約150人にとどまる。発展には、認定者を増やし全国に根付かせることが欠かせない。
もう一つの課題は、薬局パートナーの存在意義を客観的な数値で示すエビデンスの構築だ。狭間氏は「本当に現場で必要とされていることを証明していくしかない」と述べ、「医療経済的にも医療的にも意味があるというデータを、単一の薬局ではなく複数の薬局のデータとして出せれば、説得力のあるデータになる」と語った。
実現には日本薬剤師会との協調関係も意識する必要がある。その意味でも、薬局パートナーの存在が薬剤師の対人業務推進に貢献するというエビデンスをいかに構築できるかが、今後の制度発展のカギを握るだろう。


















