PHCグループは10月30日、2050年までに温室効果ガス排出量をネットゼロとする目標を策定したと発表した。この目標は、取締役会で正式に承認を受けた、持続可能な未来の実現に向けた同社の強いコミットメントを示すものとなる。また、その実現に向けた段階的なアプローチを設定した。
段階的アプローチとしてまず、国際的な基準であるScience Based Targets initiative(SBTi)から認定を受けた「Near-Term Science-Based Targets」の達成に向けた取り組みを進めていく。その後、40年までにScope1(事業活動における直接排出)およびScope2(購入した電力およびエネルギーに起因する間接排出)の排出量実質ゼロ(カーボンニュートラル)を目指していく。アプローチの目標は次の通り。
▽30年までに:Scope1およびScope2排出量の45%削減(23年度基準)、Scope3(バリューチェーン全体における間接排出)(23年度基準)排出量の25%削減を達成
▽40年までに:Scope1およびScope2排出量においてカーボンニュートラルを達成
▽50年までに:Scope1およびScope2のカーボンニュートラルを維持すると共に、Scope3でネットゼロを達成
この目標達成を目指し、温室効果ガスの排出削減や持続可能なビジネスモデルへの移行を推進するため、具体的なアクションや時間軸を明確にした気候移行計画(Climate Transition Plan)を策定し、26年度中に公開を予定している。同社グループのビジネスパートナーとの連携を通じて、目標達成に向け実現可能性を最大化していく。
気候変動は、人々の健康や生態系、ビジネスにおけるサプライチェーンの耐久性に至るまで、幅広い分野に影響を及ぼす緊急性の高いグローバル課題の一つ。頻発する極端な気象現象や国際的な物流の混乱は、公衆衛生や医療技術へのアクセスに影響を及ぼすとされている。
同社グループは、ヘルスケア企業として、気候変動によるリスクを軽減すると共に、自社の事業活動やバリューチェーン全体の環境負荷を低減し、持続可能な未来の実現に向けた責任を果たしていくとしている。
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