ニプロと仙台市のTBA、国立健康危機管理研究機構、米国のPATH、コンゴ民主共和国国立生物医学研究所(INRB)はこのほど、グローバルヘルス技術振興基金(Global Health Innovative Technology Fund:GHIT Fund)と、「新規エムポックス検査薬開発プロジェクトに対する投資(助成)契約」を締結した。この契約締結により、GHIT Fund から同プロジェクトに対して約7000万円の助成金が拠出される。
同プロジェクトでは、代表者(申請者)であるニプロが、協力パートナーである TBA・JIHS・PATH・INRB と協業して、ニプロの遺伝子検査技術とTBAが開発した Iso-PAS 技術を組み合わせ、エムポックス(旧称:サル痘)のクレードが識別可能な検査薬を開発していく。さらに JIHS、PATH、INRB 主導の下、エムポックスの脅威にさらされているコンゴにて、開発した検査薬の性能評価を行う予定となっている。
この技術を使用した検査キットは、インフラの整っていない地方の施設でも使用できる簡便な検査薬として、早期に適切な治療を提供することに役立ち、感染拡大を防止することに寄与することが見込まれる。また、同技術は、新たなパンデミックにも即座に対応可能な汎用性の高いものになることが期待される。
エムポックスには主に2つのクレード(系統)があり、その種類によって感染力や感染後の死亡率が異なる。感染が拡大したコンゴをはじめとしたサブサハラアフリカの現地では、クレードを識別する診断体制が不十分で、感染拡大防止のためには簡易で迅速かつクレード識別能を有する診断技術を確立することが急務となっている。
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