OTC類似薬、1100品目選定療養化で合意

◆二転三転して混迷を深めたOTC類似薬の保険給付見直しが、自民・日本維新の会の政調会長間合意で決着した。最終的には、処方箋医薬品以外の医療用医薬品77成分1100品目を対象に、薬剤費の4分の1を特別料金として求める保険外併用療養の形で決着した
◆今回の予算編成では長期収載品の選定療養に関する患者負担額も後発品との価格差の4分の1から「2分の1以上」に引き上げの方向で、再検討となった高額療養費制度も多くの現役世代は負担増となることが決まった
◆世界最悪水準の債務残高を抱え、医療費も逼迫する中では、世界に誇る国民皆保険制度もこのままでは維持が難しい状況にある。いずれにしても、さらなる抜本的な医療保険制度改革は避けられないだろう
◆医療費、社会保険料の負担増は国民生活に直結するだけに反発も強く、世代間格差の問題も根強い。それでも、持続的に安心して受けられる医療のあり方はどのような形が良いのか、痛みも含めて正面から国民的な議論をすべき時期に来ている。