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【公取委】ジェネリック医薬品を中心とした医療用薬の流通で報告書

2006年10月3日 (火)

 公正取引委員会は、医療用医薬品の流通実態に関する調査報告書を取りまとめた。医療用医薬品に関する流通のうち、後発品と医療機関の共同購入を中心に実態を調べたもの。報告書では後発品の使用に関して、引き続き厚生労働省による使用促進策を進めるよう指摘すると共に、後発品メーカーには安定供給など、医療機関の懸念を払拭するような取り組みを求めた。また、医療機関の共同購入については、医療機関も購入する医薬品の品目数を絞り込み、一品目当たりの購入量を増やすと共に、メーカーからの直接購入も検討するなど、より高いコスト意識が望ましいなどとし、今後も公正・自由な競争を促進する観点から、その動向を注視していく考えだ。

 調査は医療用医薬品の流通の中でも、特に後発医薬品の使用実態と医療用医薬品の共同購入等に的を絞り、取引実態を把握するため、アンケートとヒアリングを実施したもの。医療用医薬品の流通の中でも、医療費削減に資するとされる後発医薬品の取引、医療機関が連携しスケールメリットを生かして価格交渉を行う共同購入の実態を明らかにし、競争政策上の観点から、提言を行うことが調査の大きな狙いだ。

 後発医薬品の使用についてアンケート調査では、医療機関の大多数に当たる84・6%が、「後発医薬品自体の安全性、安定供給、情報量等が不安」と回答。それに対し消費者は医薬品の選択が可能な場合、「必ず後発医薬品を選ぶ」あるいは「場合によっては後発医薬品を選ぶ」が96・7%と大多数を占めており、後発品に対する意識に大きな乖離が見られた。

 また、医療機関からのヒアリングでは、先発品メーカーが後発医薬品について、供給面などで医療機関の不安を助長するような不適切な情報提供を行った事例があったという。

こうした結果から公取委では、厚労省による後発医薬品の使用促進に向けた取り組みが、引き続き進められるよう要請した。後発医薬品メーカーに対しては、安定供給、情報提供、品質確保の面で医療機関の懸念を払拭し、理解が得られるような取り組みを推進するよう求めた。

 さらに先発品メーカーに対して、▽後発医薬品の使用例について、事実に反する情報を提供する▽特定の後発医薬品で製造上の欠陥があるなどといった情報について、後発医薬品全般の情報であるかのような説明を行う▽試験で稀に出た結果をもって、後発医薬品全般の品質が劣るかのような説明を行う▽同じ被験者に対して先発医薬品と後発医薬品を投与して比較すべき品質データについて、異なる被験者で比較したデータを用いて説明する――といった情報提供を行わないよう注意を促した。

 一方、消費者に対しても、医師が処方せんの「後発医薬品への変更可」欄にサインするだけでなく、医師、薬剤師が患者に後発医薬品を処方・調剤するに当たり、後発医薬品の安全性や有効性が、先発医薬品と同等であることを説明することが望ましいと指摘した。

◇メーカーから直接購入も示唆◇

 共同購入に関しては、医療機関のアンケート調査で卸売業者の利幅が薄く、共同購入しても大幅に安く調達できる見込みが立たないなどの理由などから、共同購入を行う医療機関が、18%程度しかない状況が分かった。また、共同購入を検討している医療機関からは、品目数の絞り込みが進まないことが、共同購入を進めにくい大きな理由であるとの指摘がなされた。

 こうした点を踏まえ公取委は、[1]卸売業者は共同購入により取扱量が増える場合は、リベートやアローアンスの支払基準見直しを、メーカー側と交渉するといった営業努力を行うことが望ましい[2]医療機関も購入する医薬品の品目数を絞り込み、一品目当たりの購入量を増やすことや、場合によってはメーカーからの直接購入も検討するなど、より高いコスト意識に基づく姿勢を採ることが望ましい――と指摘。医師にもこうした医薬品の品目数の絞り込みに可能な限り協力するよう求めている。

 なお、このケースのように、医療機関がメーカーと直接交渉し、取引条件を設定することに対して報告書は、「卸売業者がその取引条件で医療機関に販売することは、通常、独占禁止法違反とはならない」との見解を示した。




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