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【高度医療評価会議】国内外未承認薬、評価要件を明文化‐新規1件を条件付き承認

2009年10月07日 (水)

 厚生労働省の高度医療評価会議は9月30日、国内外未承認の医薬品・医療機器を用いた技術の評価要件を整理した文書を了承した。文書は会議資料として公表するものの、厚労省として通知等で定める対応はとらない予定。このほか、同日の会議は、「5‐アミノレブリン酸(5‐ALA)による蛍光膀胱鏡を用いた膀胱癌の光学的診断および膀胱鏡下膀胱癌切除術」を、新たな高度医療とすることを条件付きで認めた。

 国内外未承認薬等を用いた技術をめぐっては、高度医療評価制度に取り込む際に最低限必要な要件について、前回会合で合意し、既に癌ペプチドワクチン療法に適用している。今回は、改めて要件を明文化。有効な代替医療技術のない疾患のみを対象とし、関係法令・指針を遵守して数例以上の臨床使用実績があり、1症例ごとに十分な検討が行われていることや、薬理毒性、薬物動態、薬物代謝、非臨床試験成績、先行する臨床試験データを記載した試験薬概要書の提出を求めることを必須条件として整理した。

 海外で承認を受けていたり、適応外の医薬品等にも求めている条件を、より厳密に考慮することも盛り込んだ。試験実施計画が、治験につながる科学的根拠を得られる設計になっていることや、治験が難しい正当な理由が示されており、医師が主体となって実施するといった点を、厳しく判断することになる。

 また、採択後に求める要件として、会議が指定する期間ごとに試験結果を報告し、継続の可否について判断を仰ぐことや、同制度の枠組みで実施している期間中は、同会議が承認した試験計画以外で当該技術を実施しない(対象疾患が異なる場合は制限しない)ことを明記した。

 このほか会議では、次の新規技術を了承した。

 ▽5‐ALAによる膀胱癌診断および切除術:申請機関は高知大学病院。蛍光剤である5‐ALAを投与して腫瘍に特異的に集積させ、膀胱鏡にて蛍光部位を観察し、生検、切除する技術。患者同意文書の修正、予定症例数の再検討、臨床試験の設計の精緻化などが条件として付された。必要な見直しが行われたことを確認した上で、先進医療専門家会議に送り、保険診療との併用の可否を審議する。



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