厚生労働省医薬食品局がまとめた2008年度の薬事監視状況によると、立入り検査で発見された違反件数は、前年度より1070件多い1万4357件だった。構造設備の不備が増えたことが主な要因。違反施設数は76軒少ない9331軒だった。
昨年度末現在の許可・届け出施設数は60万3139軒で、全体の3分の1に当たる20万0054軒が立入り入検査の対象となった。
違反事例の最多は、「毒劇薬の貯蔵陳列」の1001件で、次いで「虚偽・誇大広告等」の954件、「構造設備の不備」885件、「毒劇薬の譲渡」315件、「無承認品」260件、「不正表示品」256件、「不良品」203件と続いている。このうち、薬局の違反事例は3846件で、「毒劇薬の貯蔵陳列」が604件、「設備構造の不備」が525件、「虚偽・誇大広告等」が206件。
また、昨年度中の処分件数は3381件で、前年度から344件増加。内訳は、許可取消・業務停止が31件、構造設備の改善命令等が10件、検査命令等が2件、廃業等2件、その他が3336件となっている。このうち薬局では、許可取消・業務停止が5件、構造設備の改善命令等1件、その他3381件だった。