日東電工と興和は、ドネペジル塩酸塩の経皮吸収型テープ製剤に関する共同開発契約を締結した。今年度中にドネペジル塩酸塩の経皮吸収型テープ製剤の国内開発に着手し、2017年の国内申請を目指す。
日東電工は、アルツハイマー型認知症治療薬「アリセプト」について、06年にエーザイと経皮吸収型テープ製剤の共同開発契約を締結。しかし、アリセプトの米国特許切れに向けたタイムラインを重視するエーザイとの間で、開発戦略の方向性に相違が生じたため、09年2月に契約を解消していた。
今回の提携は、ドネペジル塩酸塩の経皮吸収型テープ製剤の継続開発に意欲を示す日東電工と、高齢者疾患領域を強化したい興和のニーズが合致したことによるもの。今後、テープ製剤化技術を強みとする日東電工が製造、興和が開発を行い、今年度中にもドネペジル塩酸塩の経皮吸収型テープ製剤の国内開発に着手する。将来的にはグローバルで開発を進めていきたい考え。
アリセプトの貼付剤については、既にエーザイと帝國製薬が「ドネペジル貼付剤」の共同開発を進めている。現在、帝國製薬の米子会社「テイコクファーマUSA」が米国第I相試験を実施しており、10年度第1四半期にも米国申請を行う予定。