興和テバと日本化薬は、遺伝子組み換えG‐CSF(フィルグラスチム)製剤のバイオ後続品について、国内で共同開発・販売を行うと発表した。今後、共同でG‐CSF製剤の開発を進め、バイオ後続品市場に参入する。承認申請は両社で行うが、販売体制については未定。数年後にも売り出す予定にしている。
今回、国内で共同開発するバイオ後続品は、イスラエルのテバが開発したG‐CSF製剤。既に欧州ではバイオ後続品として販売し、米国では申請中となっている。国内先発品は、協和発酵キリンが販売する「グラン」となる。
これまで興和テバは、国内でバイオ後続品の開発体制を準備してきたが、ジェネリック抗癌剤に強い日本化薬と提携することで、癌領域の品揃えを充実させると共に、バイオ後続品にも本格参入する。今後の開発、製造計画は未定。
一方、癌領域を重点領域と位置づける日本化薬は、バイオ後続品への参入機会を探ってきた。今回、テバからバイオ後続品を導入し、興和テバと共同開発を進めることで、ジェネリック抗癌剤の製品ラインナップを拡充する。
G‐CSF製剤のバイオ後続品をめぐっては、2月に富士製薬と持田製薬が国内での共同開発契約を締結し、2013~14年にも売り出す予定としている。興和テバと日本化薬の参入は、それに続く動きで、バイオ後続品をめぐる国内の提携劇が活発化してきている。