TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

【支払基金】医薬品適応の自動チェックシステム稼働

2010年04月21日 (水)

 社会保険診療報酬支払基金は、審査の質向上の一環として、電子レセプトで請求された医薬品の、コンピュータによるチェックシステムを充実させている。今年2月から適応のチェックを自動で行うシステムの運用を開始し、3月には延べ26万品目に疑義付せん貼付を行っている。10月からは禁忌チェックシステムも稼働させる。

 支払基金が処理するレセプトの電子化率は、オンライン請求と電子媒体による提出を合わせると、3月時点で件数ベース75・6%と、全体の4分の3を超える。特に調剤は99・9%に達しており、医科では病院が400床以上で99・4%、400床未満で96・0%に普及。診療所でも71・6%まで進展している。

 電子レセプトの場合、紙媒体では難しかった「全レセプトの審査」が、少なくともコンピュータシステム上では可能になる。そのため支払基金は、電子レセプトについて、基本的に全てシステムチェックを行い、目視による審査は「人でなければできない審査」に限定していく考えを示している。コンピュータによる医薬品チェックも、こうした方針に沿った対応だ。

 現在実施している適応のチェックは、医科の出来高レセプトが対象。ターゲットとなる医薬品は、電子請求用医薬品コード全体の4・8%に相当する926品目で、原則として傷病名との対比に馴染みにくい、漢方製剤や抗生剤などは除かれている。

 具体的な仕組みは、添付文書の情報に基づいて医薬品ごとに適応傷病名、投与上限量、投与制限日数のチェック用マスターを構築し、自動で適否を確認するというもので、マスターの設定範囲を超える医薬品には画面上で疑義付せんが貼付される。

 紙レセプトと異なり、網羅的に対象項目をチェックするため、目視では見落とす可能性のある事例も、確実に確認できる。ただし、最終的な審査決定については、プログラムチェックの結果を支払基金の職員が確認した上で、審査委員が個別に医学的な判断を行って結論を出す。

 直近の3月は、医科出来高レセプト2902万件の請求を受け付け、このうちターゲットとなる医薬品が記載されていたレセプト267万件をチェックしたところ、延べ387・9万品目の6・6%に当たる、延べ25・8万品目に疑義付せんが貼付された。このうち、1・5万品目が審査で査定され、3048件のレセプトが返戻となった。



‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術