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武田薬品は、更年期障害の症状を改善する漢方製剤の一般用医薬品「ルビーナ」のパッケージを一新し、3月12日から発売する。同社は1年前から既存OTCの掘り起こしを進めており、同品がその第一弾。33年前に発売された同品は近年、売り上げ、取り扱い店とも伸び悩んでいたが、女性保健薬市場の拡大を受け、リニューアルすれば拡販は可能と判断した。広告宣伝を積極的に展開し、十数億円規模の売り上げを目指すという。
「ルビーナ」は、8種類の生薬を組み合わせた漢方処方「連珠飲」に由来する漢方製剤。更年期障害による冷え性やのぼせ、めまいなどの症状を改善する効果がある。「連珠飲」の成分を持つ類似のOTCは存在しないという。
従来の白を基調としたパッケージを、店頭で目立ち、血のめぐりをよくするという意味も込めて赤色に変更。金色で縁取りし高級感を打ち出したほか、漢方製剤であることを強調した。
女優の田中美佐子を起用し、3月下旬からテレビや雑誌で積極的に広告を展開する。女性用保健薬の売り場作りの提案などを行いながら、全国1万5000軒の薬局やドラッグストアの店頭でも大規模な宣伝活動を実施したい考えだ。
同社によれば、女性用保健薬市場は2005年度は約35億円。前年に比べ約35%増加した。更年期障害の改善薬として既存品をリニューアルした小林製薬の「命の母A」が大ヒットしたためだ。
この成功事例をきっかけに各社は既存OTCの掘り起こし作業を進めている。こうした中、武田薬品も1974年10月に発売した同品に着目。売上高は「数字になっていない」ほどで、納入先も1000軒未満にとどまっていたが、同品の製品特徴と潜在的なニーズの高さから、リニューアルを決断した。
同社は現在も、既存OTCの見直し作業を継続しており、「深掘りすべき領域がだいたい明らかになってきた」という。180錠入り(20日分)。希望小売価格は3234円。