日本医療器材工業会は1日、総会を開き、吉田安幸副会長(旭化成専務執行役員)を新会長に選任した。副会長には、坂原良一(八光会長)、森嶌治人(オリンパス副社長執行役員)が留任し、今後、新たな体制のもとで活動を行う。吉田氏は、「設立10年を終えた今年度は、医器工にとって新しい出発の年になる。ライフイノベーションの実行・実現に向け、さらなる発展を遂げたい」と抱負を述べた。
医器工では、設立11年目となる今年度を、次の10年を見据えた初年度と位置づけ、デバイスラグやデバイスギャップの解消に向けた薬事法の見直し、行政や関係団体と連携した新成長戦略への取り組み、国際競争力の強化などを重点施策とした。
吉田氏は、これらの施策を実行する上で、▽プロアクティブな政策提言力の実現▽アジアを中心とした国際化▽関係団体・省庁など外部とのネットワーク構築▽機動的な組織体制づくり――の四つの視点が重要になると強調。その上で、「医器工がパワーアップし、ライフイノベーションの実行・実現を推進したい」と目標達成に意欲を示した。
一方、東日本大震災の対応については、「関係省庁のサポートもあり、医療器材の供給を途絶えさせなかった」と評価した。