日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は7日、都内で開いた第12回通常総会で新会長に関口信行氏(龍生堂本店代表取締役社長)を選出したほか、2011年度事業計画・組織人事を承認した。前会長の寺西忠幸氏は名誉会長として新体制を支える。関口新会長は、「これからも業界のため、JACDSのために精力を傾けていきたい」と抱負を述べた。
関口氏は、「JACDS設立の理念は、セルフメディケーションを主体にして、秩序ある業界を組み立てていくこと。その理念に則って、松本南海雄名誉会長も寺西前会長も取り組んできた。私もJACDSの理念を大切にし、それに沿って取り組んでいきたい」と述べた。
その上で、「変革は1年や2年でできるものではなく、長いスパンで考えなければならない」と指摘。「改正薬事法が施行されたが、新しい制度ができると必ず問題は起こる。これが落ち着くまでに5年、10年という期間は必要だ。それに向かって、松本、寺西両氏の協力を得ながら進んでいく」と話した。
寺西氏は会長を務めた2年間を振り返り、「大変革の中で、皆さんに協力していただき、励ましていただきながら会長を務めてきた。関口新会長は、現場のことを一番よく知っている」とし、今後も名誉会長として新体制を支えていく考えを示した。
さらに寺西氏は、「インターネット販売問題は、われわれの存亡の危機だ」と強調。「これが容認される社会になったら、薬剤師も登録販売者も本来の活動ができなくなる」とし、こうした問題への対応も含め、関口新会長の取り組みに期待を寄せた。
一方、総会では11年度事業計画として、▽東日本大震災からの復旧・復興を支援する▽ネット問題を解決し、改正薬事法を定着させて、セルフメディケーションを推進する▽製・配・販で連携し、薬業界全体のさらなる発展に向け、協力する▽今年を「面分業調剤元年」と位置づけ、面分業推進に向けた活動を積極的に行う――などを基本テーマに掲げた。
また、「有事対応委員会」を新設し、委員長には池野隆光常任理事(ウエルシア関東代表取締役社長)が就いた。